みろりHP


緑色さんの多目的ブログ
みろりえいちぴー
ごゆるりとおくつろぎあさーせ。
| カテゴリ:感想文 |
サン=テグジュペリ『星の王子さま』



サマリと感想を書く。



無名の飛行士「僕」はエンジントラブルでサハラ砂漠に不時着する。そのときどこかの星の王子さまと出会う。

王子さまは超小さな惑星で暮らしていた。そこにはバラが咲いていて、王子さまは甲斐甲斐しく面倒をみていた。なのだが、バラはちょっとナルシ入ってるし見栄っ張りだった。王子さまはうんざりして星を出ることにした。いろいろ星々をまわり、王子さまはいろんな大人に出会う。誰もいない星を治める自称王様、礼儀を尽くして称賛されることがアイデンティティの男、指示通りガス灯をつけたり消したりし続ける男……。王子さまは「大人ってよくわからんことにこだわるなあ」と首を傾げながら星を渡り歩く。そして地球にやってきた。

星に残してきたバラのことがそろそろ気になってきた王子さま。だが地球にきて見つけたのは、よりによってバラの庭園だ。ええええ!? ぼくはこの世に一輪だけの、財宝のような花をもっているつもりでいたのに、実際はただのありふれたバラだったのか……。と大ショックな王子さまは泣いてしまう。

リンゴの木の下で出会ったキツネは、王子さまに「絆を結ぶ」ということを教えてくれる。絆を結ぶまでは、キツネにとって王子さまはほかの男の子たちと何も変わらない。いてもいなくてもいい存在だ。王子さまにとっても同じ。でも絆を結んだら、お互いになくてはならない存在になる。16時にそいつがやってくるなら、15時から楽しくなってくる。そうして生活に日が差したようになるんだと教えてくれる。
「いちばんたいせつなことは目に見えない」とキツネは教えてくれる。「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみがバラのために費やした時間だったんだ」と教えてくれる。

王子さまと砂漠を歩くうちに「僕」は、子供のころ住んでいた家がとても好きだったことを思い出す。それは、その古い家のなかに宝物が埋められているという言い伝えがあったからだ。ガセかもしれない。でもそのことが家に不思議な魔法をかけていた。「家や星や砂漠を美しくしているものは、目には見えない」と「僕」も理解する。



お恥ずかしながら俺は『星の王子さま』をちとバカにしていた。「たいせつなことは目には見えない」? ハァ? 文脈次第でどうとでもとれること言ってはしゃいでんじゃねーよ。
スンマセンでした。読んでみたらスゲーイイ話だったよ。よくできた話だった。これも『デミアン』や『嘔吐』と同じで、作者が自分の思想を、もっとも効果的に伝わるかたちに構築した文学的装置の一種だと思う。つーか『デミアン』の亜系って感じか。あの話もこの話と同じで、「成長しきった自分」「成長する前の自分」のメタファーを用意して展開させている。『デミアン』ではそれぞれデミアンとシンクレール。『星の王子さま』ではもちろん、王子さまと「僕」だ。そして後者を前者へと移行させる今回の要素は、「心で見えるものがもっとも大事なものであると気付くこと」だ。

「心で見えるもの」とは具体的には、何かと絆を結ぶことで生まれる副作用のうちポジティブなものを指している。王子さまと絆を結ぶことで生まれる、「友達が来る前の1時間は超ワクワクする」とか「王子さまの髪の毛に似た小麦の稲穂が好きになる」とか「王子さまが星々のうちどれかにいて、そこで笑っていると思うと星空がみんな笑っているように見えるようになってハッピー」とか、そういうことだ。

ソレがいちばん大事かどうかは当然、人によると思う。だけどこの話は、それがいちばん大事だと主張するのが目的じゃない。目に見えない故ふだんは気づきづらい、日常の中の幸福に焦点をしぼり、読者に気づかせることこそ目的だ。それをこの話の構成は巧みに行っていると思う。だからすげえ感心した。



俺がこういう思想を他人に伝える上でもっとも大変だと思うことは、人によって思想を理解できるコンテクストや語彙が異なることだ。同じことを伝える具体例なのに、なぜか片方は通じて片方はピンとこない、ということはよくある。それは人それぞれアタマの中にある辞書や言語が異なるためだ。だからひとつの思想を伝えるためには、複数の具体例をもちいるのが効果的だ。それをこの作品はよく理解している。「何かと絆を結ぶと目には見えない様々なメリットがある」という思想を伝えるために、複数種類の具体例を時間差で繰り出している。
  • キツネが伝える、「友達ができるとこんなに生活が楽しくなる」論。
  • 王子さまが理解した、「ぼくのかけがえないバラ」論。
  • 「僕」の理解のきっかけ、「子供のころ住んでた家が大好きだった理由」論。
  • さらに、「砂漠が美しく見えるのは」論。
  • 「見上げた星々がみんな笑っているように見える」論。
各々が違うワードで理解することで、他人の理解法にはバリエーションがあることを示している。

俺は、他人とわかり合おうとすることはムダだと思っている。それは、相手とは使う言葉が違うからだ。俺も相手も用いるAという言葉が、彼我で意味が異なる。使用する言葉をひとつずつ吟味し、互いの理解を共通化していけば理論的には完璧な理解が可能だ。だがその作業をする際の議論でも次々と意味のズレが巻き起こる。だから不可能だ。俺は他人と分かり合う、対話を重ねるという行為に否定的だ。ムダだからだ。
言葉を重ねるごとに誤解が重なる。ゆえに仕方なく何かを伝えたい場合、言葉は少ないほうがよいことになる。10より5。5より1。結局沈黙が最適解となる。

こんだけずらずら書いておいて何言ってんだって話だよな。そのとおりだね!
けど、喋り好きだからこそたどり着く思想がある。


| 緑色 | 感想文 | comments(0) |
| カテゴリ:感想文 |
シェイクスピア『ハムレット』



先日読んだ、宮沢章夫『不在』が『ハムレット』のパロディだったじゃん? 乗りかかった船で読んだ。サマリと感想を書く。



1幕
1場 ホレーシオたちが先王の亡霊と出会ってびっくりする。
2場 ホレーシオがハムレットに亡霊のことを報告する。
3場 レアティーズがフランス留学に行く。
4場 ハムレットが亡霊と会い、現王クローディアスへの復讐を誓う。そのためにキチガイの演技を始める。ただ親友のホレーシオにはそれを告げておく。
2幕
1場 ポローニアスが召使に、フランスにいる息子の素行調査を依頼する。何この父親コワくね?
2場 ハムレットが狂った理由をポローニアス、ギルデンスターン、ローゼンクランツが調査するが、わからない。
3幕
1場 ハムレットがオフィーリアをフる。
2場 ハムレットがクローディアスに、先王殺害のシミュレーション芝居を見せる。するとキレる。その様子をみてハムレットとホレーシオはクローディアスが殺人犯だと確信する。
3場 ハムレット、クローディアスがひとりで祈ってるところを見つけ殺そうとするが、どうせ殺るならもっと罪業にうつつを抜かしてるときにしようと矛を収める。
4場 王妃ガートルードがハムレットを叱ろうとする。ポローニアスはそれをこっそり見ていたが、ヒートアップする母子対談の中、激昂したハムレットに刺殺される。
4幕
1場 ガートルードが先程の殺人をクローディアスに報告。
2場 ギルデンスターン、ローゼンクランツがポローニアスの死体を探しに来るがハムレットは煙に巻く。
3場 クローディアス、ヤバすぎる甥っ子にイギリス行を命じる。イギリス王には、着き次第ハムレットを殺すよう親書を記す。
4場 ハムレット、ノルウェー軍がポーランド領攻略のため動いているのをみて、にぶった復讐心を奮い立たせる。
5場 父親をクローディアスに殺されたと勘違いしたレアティーズがフランスから帰ってきて謀反を企てるが、下手人がハムレットだと聞いてクローディアスと組む。
6場 ホレーシオのもとにハムレットの手紙が届き、イギリス行きをUターンして戻ってきたことを伝える。
7場 クローディアスとレアティーズもそれを知り、毒の剣と毒の酒を使ったハムレット暗殺の計画を立てる。そのさなかオフィーリアが水死する。
5幕
1場 メインメンバー、墓場で遭遇する。ハムレットとレアティーズはオフィーリアの亡骸を挟んで口論するが一旦解散する。
2場 ハムレットとホレーシオの会話。親書を書き換えてギルデンスターン、ローゼンクランツを自分のかわりに処刑するよう仕組んだことを明かす。
廷臣が王の意向をハムレットに伝える。レアティーズと試合をせよ。
めっちゃいい試合をしハムレットはノリノリ。王が酒を勧めるが、ノリノリのハムレットはあとでね! と飲まない。かわりにガートルードが息子の健闘を祈って酒を飲む。
試合中、両雄が傷を負う。ガートルードが死ぬ。すべて王のしわざだとレアティーズが明かす。聞いたハムレットがクローディアスを刺し、酒を飲ませる。
ホレーシオはハムレットのあとを追おうとするが、ハムレットが止める。事の次第すべてを後世に伝えることを命じる。
ノルウェー軍のフォーティンブラスとイギリス使節がやってきて惨状にびっくりする。



いや、戯曲に対する思いを改めさせてもらう。読みづらいという印象をなぜもっていたのか、今では思い出せないくらいだ。戯曲読みやすいや。登場人物同士の会話劇がずっと描かれるだけなので、読んでる感覚としてはラノベに近い。劇の台本だと思って読むことで余計読みやすくなった。

お話自体の感想だけれど。別に共感できるキャラクターがいたわけでもないし、とくに思うことはなかった。強いて言うなら、ハムレット結構鬼だよな。ギルデンスターンとローゼンクランツ、はとばっちりじゃないか。確かに俗物ではあったけども。ちと話はそれるけれど、『ハムレット』でこのふたりのことを知ったおかげで、『不在』の須田くんと倉津くんのことが知れた。作中で事故に遭い死んじゃうふたりだけど、あれって秋人くんの仕業だったんだなあ。

ハムレットが突然キチガイの演技を始めたのが意味不明だった。おそらく、行動の真意を悟られないためだろう。

オフィーリアの死が自殺だと明言されていなかったのは意外。でも「悲劇のヒロイン」としては、自分の意志の介在する自殺より、気が狂って木から落ちて水死のほうが相応しいかもしれない。

ガートルードには先王の霊が見えなかったことについて。俺の答えとしては、先王陣にとってガートルードはすでに敵だということだ。お話のなかでガートルードはわりとハムレットに優しくて、ついつい哀れを誘ってしまう。けれど実際、夫の死から一ヶ月でその弟と結婚した奴なんだよな。まあ俺の感覚としては気を取り直すのが早いのはポイント高いんだけど。先王の幽霊は、先王に忠実な者にしか見えないんだろうきっと。


| 緑色 | 感想文 | comments(0) |
| カテゴリ:感想文 |
永嶋恵美『なぜ猫は旅をするのか?』




親愛なるルームメイトは生粋の猫派だ。俺は犬派だけど、親愛なる奴が好きなものを憎かろうはずもない。タイトルに猫って入ってたからなんとなく読んだ。サマリと感想を書く。



医者の鳥羽くんはクルマに轢かれて前後の記憶が吹っ飛んだ。だがそのかわりに何となく性格が柔らかくなり、カワイイ彼女も手に入った。ただ疑問なのが、鳥羽くんが轢かれる寸前に「ちょっと待って」と誰かに呼びかけていたこと。一体誰だったんだ?
そんなささいなモヤモヤはあるものの、穏やかになった鳥羽くんは街で起こる平和なミステリーを解決していく。



ルームメイトブチギレ案件だぞこれは。あいつはタイトルやアオリに猫がついてるクセに、猫が全然関係ない本には厳しいんだよ。「なぜ猫は旅をするのか」というタイトルも本編にまったく関係ないし。あいつじゃなくても言うぞ、「猫好きを釣りたいだけじゃねえか!」

内容としては日常系ミステリ。米澤穂信の本を思い出すな。ルームメイトは米澤穂信のお話が好きなのだけれど……猫の件でヘイトを買う確率が高いので紹介はナシだ。


| 緑色 | 感想文 | comments(0) |
| カテゴリ:感想文 |
宮沢章夫『不在』




この話さ、俺が以前すこしだけ住んでた町が舞台になっているんだよ。何それ面白そう。読んでみるしかないぜ。というわけで読んだ。

すると、話の流れがワケわからなかった。調べてみたら、この話はシェークスピア『ハムレット』のパロディみたいなもんらしい。ようは見巧者を要求する話だったわけだ。そんならと『ハムレット』のあらすじを見て、それから読み返してみた。そのへんを絡めて、サマリと感想を書く。



『不在』はこんな話だ。
  • 牟礼(むれ)冬一郎さんが変死する。
  • 冬一郎の妻真由美と、冬一郎の弟夏郎治が結婚する。
  • 町の川原に冬一郎の亡霊が現れる。
  • 冬一郎の息子、秋人が町から消える。
  • 秋人には松田杜李子(とりこ?)という恋人がいるが、彼女には何も告げなかった。
  • 杜李子には鶏助という兄がいて、ふたりはむかし近親相姦していた。
  • 秋人には贄田継次という友人がいる。彼も何も告げられなかった。
  • (おそらく)秋人が、父の殺害に関わっていた人々を次々殺害していく。
  • 夏郎治が贄田の友人たちに、秋人捜索の依頼を出す。
  • 杜李子の父も殺される。
  • 杜李子が川で水死する。
  • 贄田が、秋人による復讐はまだ続くと考える。

『ハムレット』はこんな感じ。
  • デンマーク王が急死する。
  • 妻ガートルードと、弟クローディアスが結婚する。
  • デンマーク王の幽霊が現れる。
  • 王の息子ハムレットが、王の死はクローディアスの毒殺によるものと知る。
  • ハムレットにはオフィーリアという恋人がいる。
  • オフィーリアにはレアティーズという兄がいる。
  • ハムレットにはホレイショという友人がいる。
  • ハムレットが復讐を決意し、クローディアスと間違えてオフィーリアの父ポローニアスを殺害する。
  • オフィーリアが川で溺死する。
  • (まだ続くが『不在』とリンクしているのはこのへんまで。)

『不在』作中では明らかに語られなかったことも、『ハムレット』を知っていると補完される思いだ。たとえば、ホントに殺人事件は秋人が起こしたものだったのかな? みたいな考えも『ハムレット』知ってたら「そりゃ秋人だろう」ってなる。夏郎治がコソコソ秋人捜索を始めるのも、秋人を始末するための策謀だったんだろうな、と腹落ちする。そして最後にはみんな死ぬんだろうな、と。
逆に以下のような部分は『ハムレット』に存在しない要素で、いったい何だったんだろってなる。
  • 杜李子と鶏助の近親相姦。
  • 贄田とその周りの人間関係。とくに菜都美は存在感があったけれど何だったのか……。
あらすじなんかじゃなく『ハムレット』ちゃんと読めばわかるのかもしれん。(でも戯曲は読みづらい。)



ほんで作品の舞台についてなんだけれど、いや実に楽しめたよ。つーか著者さん、住んでたことあるんじゃね? 町についてリアルな記述が多かった。たとえば町の図書館についての記述ね。「北川辺中学の建物の一部を利用している北川辺ライブラリーは規模も小さく、蔵書の数もそんなに多くはない。」そうそうそうなんだよよく知ってんね!? あと贄田たちが埼玉大橋の幽霊を見に行く前にコンビニの駐車場で待ち合わせするシーン。「怖いほど広く閑散としたローソンの駐車場……」わかるわかる!! しかもあそこって、別に待ち合わせスポットってわけじゃなくて、あのへんで遊ぶ時待ち合わせるとしたら「まあ、あそこになるよね」って感じの場所なんだよ!

いろいろ楽しめる読書だった。


| 緑色 | 感想文 | comments(0) |
| カテゴリ:感想文 |
入間人間『僕の小規模な自殺』




リヴィングの共用本棚に入っていたので読んだ。サマリと感想を書く。



大学生の岬くんのもとへ、喋る鶏が現れる。「僕は未来人なんだけど、きみの友達の熊谷さんているじゃん? あの子3年後に病死するから、今のうちからなんとか食生活改善して運動して体力つけさせなさい」と言われる。「マジかよ俺あの子好きなんだけど」というわけで岬くんは彼女に食事を作ってやり、運動させて、空手道場に通わせてやる。彼女は道場の先輩が好きになり、熱心に運動し、だいぶ体力をつけた。そこで岬くんはふと思う。彼女が元気になるのはいいけど俺に得ないなあと。

そんなある日、岬くんは喋る蛇に出会う。「私も未来人なんですけど、きみが助けようとしてる熊谷さんね。あの子3年後に新型ウィルスに罹って死ぬが、そのおかげでワクチン作れて人類助かるのよ。だから助けるのヤメときなさい」と言われる。だが岬くんは「でも俺あの子好きだから助けるわ。人類より彼女が大事」というわけで交渉は決裂。蛇は怒って彼女を咬む。岬くんはやべえ病院へ、とふためくが、鶏が優しく声をかける。「大丈夫このタイミングなら死なないよ」。どゆこと?? 話を聞いてみると、こうだ。

蛇の目的は確かに蛇の語ったとおり、彼女をウィルスに感染させて死なせ、人類を守ること。ただ鶏のいた未来は蛇とは違う未来で、彼の目的は3年後ではなくこのタイミングで蛇に咬まれ、ウィルスに感染することだった。この流れだと彼女は死なず、人類はほぼ死滅するが鶏の未来が守られる。鶏は岬くんに「彼女からなるたけ離れたほうがいいよ、そうすれば君は死なずに済むと思う」とアドバイスしてくれて、目的を果たした鶏は未来へ帰っていく。

ただまあ岬くんは死など何のその、ウィルスに感染してぐったりした彼女に寄り添って生きることにしたのだった。



というわけで「熊谷さんの死で人類が守られた未来」と「熊谷さんの生で人類が守られた未来」の潰し合いに巻き込まれるお話だった。後者のほうが現存の人類は大量に死んじゃうんだけど、岬くんとしては熊谷さんの生が一番のニーズだったから、鶏の味方をしたって流れ。最後彼女から離れるんじゃなく、彼女のそばに居続けるという選択をすることこそが「小規模な自殺」だったわけだね。

好みではなかった。岬くんの魅力がない。


| 緑色 | 感想文 | comments(0) |
| カテゴリ:感想文 |
村上春樹『辺境・近境』




一ヶ月くらいにわたりクッソちまちま読んだから印象も曖昧だ。その上、短編集みたいなもんだからサマリも書きづらい。まいりましたな。サマリと感想を書く。



これは著者の紀行文で、各地に出かけた際の旅行日誌集の体裁をなしてる。

  • 作家たちの静かな聖地、イースト・ハンプトン。多くの成功した作家がここに家をもつ。なぜ? という著者の疑問にもっとも納得を与えたのは、「有名人はとにかく有名人と一緒にいるのが好きなんだ。」という答えだった。
  • 瀬戸内海の無人島、からす島への滞在。のほほんと釣りや読書をして過ごそうと思っていたが、苛烈な虫の歓迎にあってさっさと帰ることに。これはほんと分かる。野宿経験者は口を揃えて言うんじゃないか、最大の敵は虫だと。
  • 一ヶ月のメキシコ旅行。人々は皆言う、なぜわざわざメキシコに? と。なんか共感するよ、俺もルーマニアにバカンスに行ったとき何度も尋ねられた。「なぜわざわざルーマニアに?」著者は「そこに自分の足で行って、自分の目で見たいから。旅行てのはそういうものだ」と述べてた。俺の場合はただのなりゆき。
  • 香川県うどん紀行。いや、この人はグルメ文もイケるのかよ。村上春樹の文章は、平易で清潔感がある。そこが大好きなんだが、それに加えて「なんでもない普通のこと」を魅力的に描く技術に優れていることに気付かされた。こんなん読んだら次の日丸亀製麺に行くしかないじゃん。(行った。)
  • ノモンハン古戦場を訪れる。史実を読むとただ「**部隊はハイラルから国境地域まで徒歩で行軍した」と書いてあるだけだが、実際に現場に来てみるとその行為が意味する現実的なすさまじさを前にして言葉を失う。つまり、草原クソ広い。
  • アメリカ大陸横断。連れが遠目にヒスパニック系に見えるせいで、麻薬のトラフィッカーと疑われ何度もクルマを止められるって話がなんか印象的だった。
  • 西宮から神戸まで歩く。変わってしまった故郷について書くのは難しい、とのことだったが。ぷらぷら歩き、喫茶店でモーニング・サービスを食べ、ポケットの本を読み、開業したばかりのホテルラウンジでまともなコーヒーにありつく……なんて描写が素敵すぎる。俺も一日どこかへ歩いて、ホテルでコーヒーでも飲みたいなあなんて気になってくる。



最後の締めの文章にこんなことが書いてあった。

「旅行記が本来すべきことは、小説が本来すべきことと機能的にはほとんど同じ。こんなことがあったんだよ、こんなところにも行ったんだよ、こんな思いをしたんだよ、と誰かに話しても、自分がほんとうにそこで感じたことを、その感情的な水位の違いみたいなものをありありと伝えるのは至難の業。話を聞いてる人に『ああ旅行ってほんとうに楽しいことなんだな。僕も旅行に出たいな』と思わせるのはそれよりもっと難しい。でもそれをなんとかやるのがプロの文章なのです。」

そうだよなー。そして俺はこの人の文章大好きだし、それで心が落ち着いたりしてんだから、本当にこの人はすげーんだよな。


| 緑色 | 感想文 | comments(0) |
| カテゴリ:感想文 |
2017年読んだ漫画



そういや、今年は結構漫画を読んだなと思って。場所をとるのがイヤだから、どれも借り物だったり電子書籍で読んだりしている。漫画はいちいち感想文書かないから、そのまま忘れていってしまう。それも淋しいので軽く感想を書いていってみる。

Kindleの黄色カバーは、親愛なるルームメイトからの贈り物。大事にしてます。



ケンガンアシュラ
格闘漫画。絵が綺麗で好み。特に好きなのが、修行とかしてるシーンと、ごはん食べてるシーン。修行シーン見ると身体動かすモチベーションが湧いてくるし、ごはんばくばく食べてるシーン見るとごはん食べるモチベーションが湧く。そういうの、良い。
ダンベル何キロ持てる?
筋トレ漫画。ケンガンと同じで、身体動かすモチベーションが湧く。キャラの顔芸がいい。
東方鈴奈庵
東方漫画。これ、絵、ヤバない? クッソ綺麗じゃん。綺麗すぎて、美術鑑賞みたいな気分になっちゃって物語に入り込めない。お話もなぜか頭に入って来づらい。こんな気分は初めてだよ。は、これが幻想郷との壁か? このお話では、霊夢や魔理沙があまり強すぎないのがいいよな。たまには負けちゃったり、する。作品を通して安定した雰囲気を感じられていいと思う。
ハクメイとミコチ
日常系漫画。絵、ヤバない? パート2。こちらの絵の技量もぶっとんでる。ただこれはなぜか入り込めるんだよなあ。影響受けて、登場する料理を真似したり、キャラの休日の過ごし方を真似てみたりしてる。「休みの日」とかね。そういうの、楽しい。ハクメイたちはクリエイティブな性格をしていて、ものづくりが大好きだ。そういうところが、お話に入り込める要因かもしらん。
働かないふたり
日常系漫画。前向きな主人公の言動がいい。守くんイケメン。伊藤家の人々は期待を裏切らないリアクションや掛け合いを見せてくれて良い。欲しいところに欲しいツッコミをくれる。安心して見ていられる。新しい登場人物がドコドコ出てくるあたりでちょっと気分が下がったが、あとになってよく活躍してくれてる。
服を着るならこんなふうに
ファッション+日常系漫画。知識ゼロの兄貴に妹がファッション指南をしてくれるお話。ファッションのことを考えだした数ヶ月前にたまたま目に留まって購入。楽しめる。自然に知識が頭に入ってくる。たぶん、文章量と絵のバランスをちゃんと考えて作られているのだろうな。ルームメイトも、環ちゃんみたいに優しくファッション指南をしてくれればな(トオイメ
だがしかし
駄菓子+日常系漫画。『働かないふたり』同様、期待を裏切らないリアクションや掛け合いが良い。つねに気分が上昇する方向に会話をもっていってくれる。そして、多くのキャラがツッコミとボケを兼業してるのが俺の好みストライク。ちとコアだが、たまに本気になったときのココノツくんがツボ。
波よ聞いてくれ
ラジオ+日常系漫画。ミナレさんのミナレさんによるミナレさんのためのミナレさんを観る漫画。作中でミナレさんが「あなた自分大好きでしょ。あなたのラジオはあなたで持ってるようなもの」みたいにあてこすられるシーンがあるけど、それってこの漫画全体を象徴する一言だと思う。そんなミナレさんを観て「ミナレさんおもしれえ! かっけえ!」っていう漫画。
スピリットサークル
ファンタジー。キャラが良い。最初っからぞろぞろと登場人物出てくるからわかんなくなるんだけど、過去生閲覧を繰り返すたびにキャラが固まっていって、自然と心に残る。とくにフルトゥナ最高。彼が敗北してしまうのがこの漫画の残念なところ。俺はさあ、ひとりでがんばっている奴が大好きなんだよな。そして、大勢がひとりをボコにする展開が好きくない。このお話ってさあ、最初から最後まで、フルトゥナが世界を、人々を、宇宙を、運命を相手にしてたったひとりで勇猛果敢に奮闘するお話だろう? なのに最後の最後なんて、思想戦みたいに謳っているが実際はリンチじゃん。どうもなあ。まあそこはそことして、シナリオ展開とか、少しずつ謎が明かされていく感じには引き込まれて一気に読んじゃったぜ。
ダンジョン飯
飯+ファンタジー漫画。ふとKindleストア見たら安くなってて、「お、あの有名なやつだ」と購入。ひろく人気なだけあって、楽しめる。
弱虫ペダル
御堂筋くん最高。それ以外に言うことがあろうか? ああ、この漫画何がすごいってどのキャラにも魅力的なバックグラウンドが語られることだよな。中途半端なキャラがいない。どのキャラもレースが終われば魅力的なキャラになってる。最高なのは御堂筋くんだが、まあ共感するのは今泉くんかな。こういう奴だし、緑さん。そして今泉くんにとっての小野田くんが、俺にとってのルームメイト。今泉くんの心がぽっきり折れて、小野田くんに救われるとこなんか、う、うわぁわかるわぁってなる。好きなのは繰り返すが御堂筋くん、そして加えるなら小鞠くん。このふたりは、強い理由がすごく理にかなってる感じ。そういうの好き。言うことめっちゃあったわ。絵も勢いあってグッド。
ハイキュー
バレーボール漫画。これすげえ良い漫画じゃね? 読むと元気になるし、不覚にもウルッとくるし、絵は躍動と勢いに満ちてるし、キャラ格好いいし、カワイイし。俺の一押しは当然日向くんだね。ああいう完成された人格が見たいのだ。かと思えば影山くんやツッキー等の成長物語もお話に小気味よく組み込まれていて、スキのない漫画だよなー。



これだけサンプルがあれば、緑さんが好きな漫画の傾向がつかめてくる。
  • 身体を動かすモチベーションをくれる。
  • 恋愛要素が希薄。
  • ボケ、ツッコミを兼業するキャラクター。あるいはポジティブで精神的に完成された人格のキャラクター。
  • 絵については、「絵、ヤバない?」コンビや「だがしかし」のあっさりした絵が好み。


| 緑色 | 感想文 | comments(0) |
| カテゴリ:感想文 |
CDアルバム B'z『Dinosaur』



ふと。試しにCDアルバムの感想でも書いてみようかと思って。




Dinosaur
Dinosaur ってのは古臭いみたいな意味もあるらしい。こういう音楽30年やってます、っていう曲だ。イントロダクションのインスト曲かと思ったら、クッソいいノリの歌だった。LOVE PHANTOM より前奏なげえ! と小並感。一回聴いただけで好きになった。Call me dinosaur のサビがいいね。30年ってすげーな。

CHAMP
ギターの音と合わせて I'm a Champ のところが勢いあっていい。ギター弾き始めてから、松本さんの演奏のほうも耳に入るようになってきて楽しめる。ぶっちぎるのところはちょいと尻切れ感があるかな?

Still Alive
この曲はだな、ライブ映像の稲葉さんがクソ格好よくて震える。サビの終わるところね。

ハルカ
メロディのノリが全体で一定。歌詞を楽しむ曲かな、けど共感できるとこなくて印象薄め。

それでもやっぱり
なよっとしてる曲は好みじゃない。けどこうして感想書きながらアルバム通して聴いていると、こういう箸休め的曲は必要だよなって思った。

声明
それでこれよー! これ大好き、さすがシングルを背負った曲なだけあるぜ。サビ前のグイグイ来るメロディ、「声明!」後の勢いある宣言とってもいい。「少々痛いのも気にしません!」そうそう。ソウダヨー。「運が悪いとかもう気にしません!」共感できるワードの嵐。

Queen Of The Night
孤独にがんばるクールビューティの歌。月夜に開く白い花びら! が砂の花びらを思い出させた。メロディいいと思うのだけど、あんまり印象に残らないかな。

SKYROCKET
印象薄め。Sha la la la uh SKYROCKET!

ルーフトップ
これも箸休め的曲なんかな? 歌詞も相まって屋上で静かに空みてるようなテンションになる。

弱い男
歌詞カード見たとき、ゼッテーこれバラッド系かオモシロ系の二択だろ……って思ったらまさかのカッコイイ系で笑った。稲葉さんはこういうダメ男を描くのがなんでこんなにうまいんだよ。……いやマテよ、やっぱオモシロ系かこれは。

愛しき幽霊
これもおとなしめの曲だったけど、なんか好きだったな。ドライブ中とかに聞きたい感じの。

King Of The Street
あれ? なんか印象がないまま終わってしまった、という曲。でもギターソロが特徴的でああこれねってなる。

Purple Pink Orange
好みじゃない。アルバムの終わりだから、日が暮れていくーみたいな曲は相応しいのかもしれない。



アルバム単位で感想書くの、難しい。とくに「印象薄い」って書くのがすごい重さ。俺はその曲からイイトコを抜き出す力がないんだ、って意識させられる。だからといってむりやり書くのも感想とは言えないし。
まあ印象っていうか、好みな曲とそれ以外、っていうのが健全な感想かもしれん。俺の場合元気になりたくてB'z聴いてるから、切ない系は好みから外れる。派手な曲がいい。ほんで俺の気持ちに合う歌詞でもついていればもう完璧だね。つまり声明。


| 緑色 | 感想文 | comments(0) |
| カテゴリ:感想文 |
高橋佳子『魂の冒険』



知り合いが貸してくれたので読んだ。いつも通りサマリと感想を書く。




かんたんに要約すると?
ユニバース体験をかさね、魂願を明らかにし、菩提心を得よう!
これら用語を解説するかたちでサマリしていくぞ。

ユニバース体験って何?
世界と繋がった、と意識するような体験のこと。自分が世界の一部であることを理解する体験。ようは俺の「人は石である」理論と根源が同じだから理解できる。このユニバース体験を重ねて生きてゆく道のことを魂の冒険と呼ぶ。

魂願ってのは?
それぞれの人間が、ほんとうに望んでいる願いのこと。ユニバース体験を重ねることでそれに気付く瞬間がやってくる。言いたいことは理解できる。ユニバース体験って、ようは視野が広くなるってことだからね。他人(あるいは自分)の決めた枠組みやルールを抜け出し、広い世界をみて、「あれ!? 実は俺って何でもできるじゃん!」てことに気づいたらそりゃ目標も変わる。

菩提心ってのは?
魂願が明らかになることで、人が心に抱く闇、煩悩は菩提の光に転じる。であるからして、上述の「魂の冒険」とは、煩悩に満ちた心を菩提心へと変えていく修行の道ということにもなるわけだ。

改めてまとめると
まあこれを俺の言葉に直してみると、視野が広くなることで不満が減じ思考にゆとりができることでいろんな試行を行うことができてハッピー♪ ってところだろう。

著者のユニバ体験
5歳のとき路上で倒れて光のドームと一体化する。そのときから霊が見える。
小6で雷に打たれそうになったとき神の声をきく。「私は見えない世界に通じる力を与えられた。ならばそれに応えていこう」と決心する。



というわけで今回はどうやら人生哲学、自己啓発書だった。ぶっちゃけユニバ体験やら魂願やら菩提心については、まあちょっと言葉の使い方が違うだけで俺の考えと同じといっていいだろう。ただし「自分は世界の一部」という同一のファクターから著者は絆の繋がり、魂の連鎖、魂のもつカルマと浄化、あたりに思考を繋げているのに対し、俺は「そんなら俺もあいつも犬も猫も草も石も全部同じようなもんだね」とほぼ真逆をいっているのが面白い。

とまあ基となる理論がほぼ同じ部分は楽しめたんだが、この本、語りが胡散臭すぎ。
  • 霊が見えるのくだり。いや俺も昔死んじゃった犬が守護霊になってくれていると信じてるし、否定はしない。だが上の内容の解説に必要か?
  • ある人と父親の霊との会話を中継するシャーマン的役割を果たしたエピソードがあるが「そのときこの方とお父上は、彼らしか知り得ないお話をされました」ってそんなインチキ霊媒師の触れ込みみたいなダメ押しはヤメたほうがいいんじゃ。
  • やたらと仏陀、イエス、アインシュタイン、ワーグナー、モーツァルト、羽生善治、偉人のエピソードを例に挙げ彼らもユニバ体験をしたということを言っている部分。偉人たちが理論の正当性のダシに使われているように見えちまう。人によっては、まるで偉人らもユニバースの考え方を肯定しており、その考え方をすることで偉人たちに近づけるという理解をしちゃうんじゃねえ? 理論に自信があればあるほど、そういう一部の突出した具体例に頼る説明は避けたほうが。


| 緑色 | 感想文 | comments(0) |
| カテゴリ:感想文 |
Andrew Hunt and David Thomas『達人プログラマー』



知り合いが貸してくれた。いや、先月Javaの技術書を読書したばかりだからあんまり食指は動かなかったのだが。けれどこうして偶然降ってくるままに読書することこそ雑食読書と呼べるんじゃないかと思い直してサクサク読んだ。
この本も先のJava本と同じで、どういうことを念頭においてプログラムを書くか、どういう思想でもってプロジェクトを回すか、って部分に主眼が置かれている。プログラミングのことをあんまり詳しく知ってなくてもすんなり読めたのはよかったかな。気になったところを書いていく。



割れ窓を放置しないこと
  • 綺麗に掃除された廊下にはなかなか誰もゴミを捨てない。だけどゴミがひとつでも落ちていると、みんな一斉にゴミを捨てだす。廃ビルの窓が一枚でも割れていると、一斉に窓は割られる。という理論。
  • プログラムのコードでも、適当な書かれ方をしていると、他の人たちも「ああこのプログラムは適当でいいんだ」とヘボな書き方をしだす。キチッと書いてそれを防ぎましょうってコト。

やめ時を知る
  • プログラミングは絵と似ている。決して完璧になることはない。十分に書けているのに、ついつい「もう一筆」とやりたくなってしまうがヤメ時を知ること。俺の思想 Done is better than perfect. と共通するところがあって理解しやすい。

早起きした鳥は虫にありつけるという格言があるが、早起きした虫には何が待っていた?
  • この文が面白くて他のことは忘れた。

自分の知識ポートフォリオへ定期的な投資を行うこと
  • 毎年ちがう言語を学習すること。
  • 四半期ごとに技術書を読むこと。
  • 四半期ごとに技術書じゃない本を読むこと。
  • 講習とかユーザグループに参加すること。
  • 思ったんだけれど、このみろりhpって俺のポートフォリオになってるよな。やったことほぼほぼ書いてるから。

DRY原則
  • Don't Repeat Yourself. 繰り返しを避ける精神のこと。まあ、プログラミングの基本精神よな。そんな名前があったのね。
  • これを実現するために関数とかfor文とかで処理をまとめるわけだ。

直交性
  • 関係ないもの同士が影響しあわないこと。これもプログラミングの基本精神だよな。
  • これを実現するためにプログラムをクラスとか関数に分割するんだ。
  • プログラム単位であれば「ある部分を変更するために他の部分を変更する必要がどれだけないか」が直交性をはかる尺度になる。プロジェクト単位であれば「その議論をするとき必要な人間がどれだけ少ないか」が尺度になる。
  • 別の言葉でいえば結合度の最小化。スパイや革命家はセルというグループに組織化されている。どこかのセルが摘発されても、他のセルの情報が漏れないという寸法だ。セルのような関数、クラス、モジュールを作ろう。

曳光弾
  • これ えいこうだん って読むんだって全然知らなかった。
  • ようは、プログラミングの書きミスに早めに気付くように短い間隔でテストをしようってコトみたい。

プロトタイプを作ること
  • 実際にコードを書き出す前に、全体図を作るってこと。普段からやってることだし、賛成。

見積もりをすること
  • 要求を洗い出し、システムをモデル化し、リスクを分析し、各パートに値を与える。というふうに見積もりを立てる。
  • これはパッとできる作業ではないので、見積もりを要求されたら必ず「のちほどお持ちします」と言うこと。

ツールを揃えること
  • まずは基本的な道具一式から始めて経験を積む。特殊な要求に出会ったとき、道具を追加していく。職人のように、つねに道具を増やすことを心がけよ。
  • プログラミングでいえば、ひとつのエディタやひとつのIDEに依存することをヤメろってことだ。俺もSublimeだけでpython書くのヤメて、IDEとか使ってみようかな。

知識はプレーンテキストに保存すること
  • 人間が読めるデータは、データ形式や生成したアプリケーションの枠を超えて生き続ける。Wordで書いたdocファイルとかさー、WordとかOpenOfficeがなきゃ読めないじゃん。そういうのヤメろってこと。
  • 俺はたびたびみろりhpにプログラミングのtipsとか書くけど、実はああいうの元は全部PCにプレーンテキストで保存しているのだよ。この習慣はバッチリってことみたいだな。
  • まあ、趣味レベルでもプログラミングやっていればプレーンテキストにもっとも好感をもつようになるよ。

ひとつのエディタに習熟すること
  • ひとつのエディタを知り尽くし、プレーンテキストをいじるプロになれってことみたい。
  • ってアレー? 上述の「ひとつのツールに依存するな」ってのと微妙に矛盾する感じがするな。まあ、いろんなツールを知りつつも一番得意はもっておけって感じか。

つねにソースコード管理システムを使うこと
  • めちゃめちゃタイムリー。最近Gitに手を出したばかりだからな。確かにあれは便利だよ。

誰かに説明するのは有用な問題解決法
  • 「あのさー、ちょっと質問があるんだけど、これこれこういうことしてたらこんな問題が起きてさー、あれこれ試したんだけどうまくいか……ってアレ? あ、そっか。ゴメン自己解決したわ。」
  • ってあるあるネタのこと。この場合の誰かはただ頷いてるだけでいい。Gregというスゲー開発者はそのためにいつもお風呂に浮かべる黄色いアヒルを持ち歩いていたらしい。そのアヒルに対して問題を説明していたってわけ。

コードジェネレータを使うこと
  • コードを生成するコードのことみたい。よくわかんない。えーとアレか? 以下のようなコードはいつもいつも書くんだから、そういうものは自動化しろってことかな?
    class Foo:
        def __init__(self):
    
  • ただしGUIのウィザードが記述するコードを使うなら、その内容を理解していなければならない。

Design by Contract
  • 契約による設計。このプログラムは何を受け取り、何を返すのかしっかり決める(契約)ってこと。
  • ようは、引数と返り値のことをDocに書けってことだよな? 引数とかは事前条件(require)と呼ばれ、返り値とかは事後条件(ensure)っていうらしい。

トラッシュ(めちゃくちゃ)にさせるんじゃなくクラッシュ(停止)させること
  • プログラム内でエラーが起きたら即座に例外飛ばして停止させること。エラーが起きたにもかかわらず最後まで処理が走ったら、結果はオカシイけどどこでおかしくなったのかわからんってことになる。

メタプログラミング
  • 設定項目はコード内に書かないこと。コードには抽象概念を書くこと。
  • これは普通に理解できるな。以前つくったDialogFrameで自然にやったことだ。ソースコードには処理だけが書いてあって、どんな情報でその処理を回すか、っていうの(メタデータというらしい)は設定ファイルに書いた。

O()記法
  • オーダー記法と読む。「実行時間がO(n**2)である」と言うとき、データが二倍になったら時間は四倍になる。

リファクタリング
  • スクリプトを見直して、繰り返しのあるところを関数化したりクラス化したり、ともかく構造をブラッシュアップすること。
  • 上述の「割れ窓を放置しない」というのは要はリファクタリングをバッチリやりましょうってこと。
  • ただしリファクタリングと機能追加は同時に行わないこと。そしてリファクタリングする部分のユニットテストを用意し、リファクタリングによって何かが壊れたときそれをすぐに察知できるようにすること。

ユーザの視点に立つには、ユーザと共に働くこと
  • 開発者側の視点とユーザの視点はズレるってこと。以前ゲーム作ったときそれは経験してる。俺が思いもしなかった操作をプレイヤーが行ったために、せっかく作ったイベントがスキップされちゃったんだよ。

枠にとらわれず考えるというのは、枠を無視するってことじゃなく、もっと広い枠を見つけるということ
  • そうだな。

早めにテスト、何度もテスト、自動でテスト
  • なんかね、ユニットテストってものが大事なことはすごくよく伝わってくるんだけどそれが何かよくわからん。次にpythonでやる遊びは、ユニットテストにしようかな。

達人はドキュメントを重んずる
  • 書くべきなのは、なぜそれをするか、という意図。
  • 書くべきでないのは、コードの内容をただ言い換えるもの。あと改訂履歴。改訂履歴はコード管理システムにやらせるべき。
  • そして作者の名前を書くべきである。それは作者に誇りと責任感を与える。



プログラミングの本に共通していることがあるように思う。
  • 「繰り返し同じことを書くな」
  • 「プログラミングは絵と似ている」
  • 「例外処理はうまく使え」
  • 冗談が多い


| 緑色 | 感想文 | comments(0) |
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< August 2018 >>
+ みろりHP内検索
+ 閲覧記事
+ 過去記事アーカイブ
+ 年月選択
  • 2018年 07月 (6)
  • 2018年 06月 (5)
  • 2018年 05月 (4)
  • 2018年 04月 (7)
  • 2018年 03月 (6)
  • 2018年 02月 (6)
  • 2018年 01月 (8)
  • 2017年 12月 (9)
  • 2017年 11月 (9)
  • 2017年 10月 (4)
  • 2017年 09月 (6)
  • 2017年 08月 (6)
  • 2017年 07月 (8)
  • 2017年 06月 (4)
  • 2017年 05月 (7)
  • 2017年 04月 (8)
  • 2017年 03月 (7)
  • 2017年 02月 (10)
  • 2017年 01月 (6)
  • 2016年 12月 (8)
  • 2016年 11月 (8)
  • 2016年 10月 (5)
  • 2016年 09月 (5)
  • 2016年 08月 (7)
  • 2016年 07月 (9)
  • 2016年 06月 (6)
  • 2016年 05月 (8)
  • 2016年 04月 (10)
  • 2016年 03月 (10)
  • 2016年 02月 (8)
  • 2016年 01月 (9)
  • 2015年 12月 (9)
  • 2015年 11月 (6)
  • 2015年 10月 (5)
  • 2015年 09月 (4)
  • 2015年 08月 (8)
  • 2015年 07月 (5)
  • 2015年 06月 (3)
  • 2015年 05月 (7)
  • 2015年 04月 (8)
  • 2015年 03月 (12)
  • 2015年 02月 (8)
  • 2015年 01月 (4)
  • 2014年 12月 (5)
  • 2014年 11月 (5)
  • 2014年 10月 (7)
  • 2014年 09月 (4)
  • 2014年 08月 (7)
  • 2014年 07月 (6)
  • 2014年 06月 (4)
  • 2014年 05月 (12)
  • 2014年 04月 (9)
  • 2014年 03月 (6)
  • 2014年 02月 (6)
  • 2014年 01月 (8)
  • 2013年 12月 (7)
  • 2013年 11月 (10)
  • 2013年 10月 (10)
  • 2013年 09月 (9)
  • 2013年 08月 (11)
  • 2013年 07月 (10)
  • 2013年 06月 (9)
  • 2013年 05月 (15)
  • 2013年 04月 (11)
  • 2013年 03月 (5)
  • 2013年 02月 (7)
  • 2013年 01月 (6)
  • 2012年 12月 (9)
  • 2012年 11月 (10)
  • 2012年 10月 (10)
  • 2012年 09月 (4)
  • 2012年 08月 (2)
  • 2012年 07月 (7)
  • 2012年 06月 (13)
  • 2012年 05月 (13)
  • 2012年 04月 (15)
  • 2012年 03月 (4)
  • 2012年 02月 (12)
  • 2012年 01月 (9)
  • 2011年 12月 (5)
  • 2011年 11月 (13)
  • 2011年 10月 (2)
  • 2011年 09月 (2)
  • 2011年 08月 (1)
  • 2011年 06月 (1)
  • 2011年 05月 (4)
  • 2011年 04月 (10)
  • 2011年 03月 (8)
  • 2011年 02月 (11)
  • 2011年 01月 (14)
  • 2010年 12月 (14)
  • 2010年 11月 (17)
  • 2010年 10月 (17)
  • 2010年 09月 (19)
  • 2010年 08月 (22)
  • 2010年 07月 (18)
  • 2010年 06月 (16)
  • 2010年 05月 (19)
  • 2010年 04月 (15)
  • 2010年 03月 (22)
  • 2010年 02月 (18)
  • 2010年 01月 (18)
  • 2009年 06月 (2)
  • 2007年 12月 (10)
  • 2007年 11月 (7)
  • 2007年 10月 (9)
  • 2007年 09月 (4)
  • 2007年 07月 (5)
  • 2007年 06月 (11)
  • 2007年 05月 (6)
  • 2007年 04月 (4)
  • 2006年 01月 (21)
  • + カテゴリ
    + ブックマーク
    + 最近のコメント
    + アクセスカウンター
    全体(since 2010.02.03.)
    今日… 昨日…