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緑色さんの多目的ブログ みろりえいちぴー(旧) 引っ越し先 みろりHP: https://www.mrrhp.com ★ 2016.07.31 Sunday
| カテゴリ:感想文 |
トム・クランシー『レッド・オクトーバーを追え』
● 読書はなるたけ雑食に行いたいと俺は思っている。その一環として、本を自分で選ぶのではなく、知り合いのフェイバリットを聞いてそれを読書に選んでみた。サマリと感想を書く。 ● ソヴィエトの新型原子力潜水艦レッド・オクトーバーが任務のため海に出る。艦長はとっても優秀で信頼されてるラミウス大佐だ。ソヴィエトの連中はみんな色よい結果を期待していたが、ラミウス大佐から届いた手紙を見てぶったまげる。「自分はこれからレッド・オクトーバーでアメリカに亡命します」。実はラミウス大佐は、子供のころからずっとソヴィエトの社会制度に疑問を抱き続けてきたのだ。ソヴィエトは大量の潜水艦を放ち、レッド・オクトーバー撃沈を試みる。しかし伊達に新型潜水艦の艦長を任されているわけではない、ラミウス大佐は彼らのサーチをことごとくすり抜ける…。 なーんて事態をアメリカが見過ごすはずがない。大西洋にメッチャ潜水艦がはびこってるぞ、なんだなんだとアメリカ軍は色めき始める。そんな中CIAアナリストのライアンさんは事態を正確に読み解き、ラミウス大佐の亡命作戦に気付く。アメリカ軍としてはレッド・オクトーバーの情報が欲しいし、なんとしてもソヴィエトより先にレッド・オクトーバーを見つけ出し、亡命を成功させたいという流れになる。 と、そのころ原子力潜水艦ダラスでは、有能ソナー技師ジョーンズくんがとっくにレッド・オクトーバーを見つけ出していた。報告を受けたライアンさんはレッド・オクトーバーのそばまで飛び、ラミウス大佐とコンタクトをとり、共同で亡命作戦を進めることにする。作戦はこうだ。ラミウス大佐が艦内で放射線漏れ騒ぎを演出し、何も知らない部下たちを驚かす。ライアンたちアメリカ軍は彼らを救出しに来た体をとる。ラミウス大佐が部下たちに、機密保持のためレッド・オクトーバーは自壊させると宣言する一方、アメリカ軍は不要の潜水艦をレッド・オクトーバーの一部を付着させて爆破する。これでラミウス大佐はひっそりと亡命でき、アメリカ軍はレッド・オクトーバーをゲットできるというわけである。 かくして作戦は成功し、ラミウス大佐は自由の国アメリカの土を踏むことが叶ったのである。めでたし。 ● ものすげーアメリカ礼賛とソヴィエトdisりだった。ソヴィエトの相互監視システムの醜悪さの描写にはじまり、アメリカと比較した技術の劣度、人々の圧迫された感性、そこらへんをものすげー滑らかに植え付けてきた。いやー話のテンポがいいしキャラの喋りも快い進み方をするんで、サクサクと植え付けられちゃったぜ! ヨットに乗って原子力潜水艦のソナーをすり抜けたいわ〜超すり抜けたいわ〜(レッド・オクトーバー・ジョーク)。 冒頭の知り合いいわく、あまりに軍関連の描写が良いので、著者トム・クランシーさん、当時ホワイトハウスに呼び出しくらって「なんでこんなことまで知ってる」と詰め寄られたとかなんとか。確かに、どんだけ調べたらこんなの書けるんだ、ってくらいの重厚な描写だったよ。って最近感想文のたびにこれ書いてね? でも今回は「どんだけ」なのか知り合いが教えてくれた。著者さんは保険代理業を営むかたわら9年かけて書いたそうだ。びっくりだ。 印象的なシーンは、ライアンがラミウスに初めて出会うところだった。「目の前の男はライアンより背が低く、太っていた。肩章には三つの星がつき、飾り紐が(中略)すると、この男がマルコ・ラミウスか……」。このシーンは下巻の中盤なんだけど、そこまでラミウスの外見が描かれることってずっとなかったんだよね。でもラミウスの半生や思いはずっと描かれていたんで、なんというか、ずっとネトゲで遊んでた相手と初めてオフ会したときみたいな感慨があった。 あと、ずっとラミウス大佐が主人公だと思って読んでたんだけど、 知り合い「主人公のライアンだけど、著者のほかの作品でも出てくるんだよ」 俺「え!? 主人公そっちなの!?」 知り合い「え!?」 ってのも印象的。 2016.07.29 Friday
| カテゴリ:プログラミング |
Python 相対パスを使うexeファイルを相対パスのショートカットで呼び出す
● 「1日1python」のお時間です。 めっちゃ詰まってたところがようやく融けたのでサマリ兼パイソニスタ仲間のためのノートを書く。今回実現したいのは以下のような条件だ。
次のような問題が発生した。
で、次のように解決した。
● ディレクトリ移動のとき使っている sys.executable は、ショートカットから実行していようがなんだろうが、最終的に実行されているexeファイルのパスを取得してくれるマジの優れもの。今回はじめて知った。a.pyスクリプトをそのまま実行すればC:/Python34/python.exeとか表示してくれるし、exe化してa.exeにすればa.exeのパスを教えてくれる。これはこの先も本当に世話になりそうだ。 ショートカットに相対パスを書く方法なんてのは情報がたくさんあってさらっと分かったのだけれど、ショートカット先のexeファイルから更に相対パスを使う、ってとこまでの記述が全然みつからなくてなあ。最初に考えたのは、「ショートカットから実行されたときは os.getcwd() + '/data/data/image/画像'で画像を読み込む」っつー泥臭い手だった。妙案だと思ったんだけど、これは「%windir%¥explorer.exe ".¥data¥a.exe"というショートカットから実行したa.exeのパスはC:/windows/system32/a.exeになる」という驚きの仕様によって粉砕された。アタマに'data/'をつけたところで、「C:/windows/system32/data/image/画像」なんてパスは存在しねーよってことになっちゃうわけ。windowsテメェ、こういう状況では実行したexeのパスが欲しいに決まってんだろ、空気読め、この野郎。 とまあその仕様のせいで、「カレントディレクトリを移動しちゃえばいんじゃね?」とひらめいてもカレントディレクトリをプログラムから求めることができずにいたのだが、sys.executable の発見に救われたって流れ。ディレクトリ移動の手法は上述の泥臭い手よりずっとスマートだ。ショートカットがどこにあってもプログラム側を変更する必要がないからね。 2016.07.27 Wednesday
| カテゴリ:プログラミング |
Python exeファイルからpyファイルをimport
● 「1日1python」のお時間です。 exeファイルからpyファイルがimportできることを知って雷に打たれたような衝撃を受けたので紹介しとく。こういうときは「こんなのパイソニスタの皆さんなら当然知ってて、今更どや顔で見せびらかすなんて赤っ恥ものなんじゃ…」なんておくびにも出さず堂々と見せびらかすのが大事だ。 ● 以下のようなふたつのスクリプトを準備してみる。coding:utf-8とかははぶくぞ。
aaaaである。 ほんでpy.pyをcx_freezeでexe化する。以下のスクリプトを用意し python cx_freeze.py buildコマンドで実行する。
次にexeファイルのおとなりに以下のように書きなおしたpy2.pyを置いて実行してみる。
どうやらcx_freezeでexe化したファイルの中には元のpy2.pyも生きているが、同時にimport文も生きていて、隣にモジュールがあればそれを優先して読み込むようになってるっぽい。これならpyファイルをexeの外部設定ファイルとして扱えるぜ。 この仕様、マジで便利じゃないか? これはcx_freezeの旦那が気が利くってことになるのかな。 ● とまあみどりんは今回何がやりたかったかってーと、ツールの設定ファイルを作りたかったわけですね。はじめはconfigparserモジュールを発見し、iniファイルを読み込むという手法でいくかと思ったんだけど、リストやディクショナリを読めないのがド不便だったんでヤメた。 2016.07.24 Sunday
| カテゴリ:みろりHP |
サラダチキン
● 久々に料理の話題を。 夏になってからちょっと筋トレを増やしてんだけど、俺は肉とかあんまりしょっちゅう食べないから筋肉がつかず、なーんかトレーニングが無駄になってる気がするなーと思ったわけ。プロテイン? ヤダよ。そこでもちの良い肉料理を模索した結果がこれ。レシピを紹介する。冷蔵庫で平日5日間もってるよ。 ● 材料
厚さが1/3くらいになるようむね肉を切る。フォークとか箸で穴をぶすぶすあける。砂糖、塩、鶏ガラをもみこむ。量はこんくらい。 酢、片栗粉、その他好きなもんをまぶしてもみこむ。 ジップロックに入れて封をする。このときあまり一か所に積み上げ厚くしないで、平らになるようにする。そしたら冷蔵庫にしまってしばらく置く(半日とか一晩とか)。 水を沸騰させてから火を止める。肉をジップロックごと中に入れて、蓋をする。12分くらい待機。 取り出してみて、中心まで火が通っていたら完成。生だと不安だからって長いこと湯につけたりすると、めちゃめちゃ硬くなって激マズになるのでホント注意。 ● だいたい週末に鶏むね2枚ぶん(ジップロック2袋)作って、平日で食べきる。 2016.07.16 Saturday
| カテゴリ:感想文 |
レン・フィッシャー『日常生活に潜むゲーム理論』
● 最近小説ばっかり読んでたから、違うジャンル読もうと思って選んだ。サマリと感想を書く。 ●
具体的にはどんなナッシュ均衡があんの?
面白かったところを箇条書きに
● 全体的にあんまりクる読書にはならなかった。豆知識はいくつか仕入れられたけどね。 2016.07.15 Friday
| カテゴリ:プログラミング |
Python ImageTest0.1 pygame補助ツール
● 2016.08.01. バージョン0.2公開 Python ImageTest0.2 ● みろりHPのファイル置き場 - ImageTest0.1 スクリーンに表示した画像の座標を見ることができるツールを作ったんで、いつもどおり公開する。 えーとこれはだな、pygameでゲーム作ってて画像を配置したいとき、「このへんかな?」「もうちょい右かな?」っつってなんべんも座標を直しながら起動したり閉じたりする手間をはぶくための補助ツールだ。DLできるのはコードだけ。さすがにこれはexe化公開しないぞ。興味のあるパイソニスタ仲間がいたら参照してくれ。いちおう、python3対応であることとpython3用pygameモジュールが必要であることにご留意ください。ちっと厄介な3用pygameインストールについてはこちら(http://guild-elf.jugem.jp/?eid=718)を参照。 以下、今回ちょっと咬まれたとこ。 ● 長押し感知について。
他にもpygame始めたばっかしの人に役立ちそうな要素は結構使ってるけど、そのへんはスクリプト見てねってことで。結構ざくざくコメント書いてるから。 ● いやー今回はサラッとクラスとかインスタンスを使えた。もう「クラス全然わかんねーレベル」は抜け出せたと思っていいだろう。感動だなー。 2016.07.09 Saturday
| カテゴリ:感想文 |
ホーガン『ミクロ・パーク』
● サマリと感想を書く。 ● いかした科学者さんが、ぱねー発明をして商品化までこぎつける。それに焦ったのが以前その科学者さんを会社からおいだしたスーパー大企業の社長さん。このままでは業界の売り上げをもってかれちまう。しかしそいつにとって都合のよいことに、科学者さんの妻が社長さんに協力的であった。この妻はクソアマであり、立場と贅沢な生活と引き換えに科学者さんを抹殺し、すべての財産を手にすることを目論んでいたのだ。このクズコンビの計画は周到に進められたが、科学者さんのやんちゃな息子がその計画に気付く。かれは親友と協力して、クズコンビの計画をメタメタにするのだった。めでたし。 ● こないだ絶賛した『星を継ぐもの』とほんとに同じ作者さんか? ってくらい、感じるものがなかった。俺の好きなミステリー的な要素がほとんどなかったからかも。 サマリに出てきた「やんちゃな息子の親友」ってのは日本人なんだけど、なんか、外国文学には結構日本人が出てくる気がする。最近読んだ本では、その物語における外国人として、フランス人、ドイツ人、日本人が頻出だ。日本人が異色すぎる。 2016.07.05 Tuesday
| カテゴリ:ゲーム |
ラジアントヒストリア 完クリまで
● こないだのセブンスドラゴン3記事で「ATLUSの古いゲームをお店で探していたら…」と書いた。これが探してたやつだ。いやあ楽しめた。完クリ、コンプしちゃったのがその証。コンプが気持ちよくできたのはこのゲームのコンプ要素の仕様のおかげで、ザッツベリーグッド、このつくりは素晴らしい(後述)。ストーリーのサマリと感想を書く。 ● ほぼ全域が砂漠化しちゃってエライコッチャな大陸に、大きな国がふたつある。連中は残り少ない土地を奪い合っており長い戦争の真っ最中だ。主人公のストックは片方の国の情報部員で、今日も今日とてキッツイ任務に精を出しているのだが…。あるとき、タイムトラベルを可能とする白示録なる魔法の書を入手し、書の精みたいな連中からどえらい依頼を受ける。時を超えるこの力で、大陸の砂漠化を防いでほしいというのだ。ぶっちゃけ戦争とかに気を取られてたら大陸が砂漠に沈んで一巻の終わりだからマジ頼むよとのこと。 使命を請け負ったストックは、過去へ未来へ右往左往しつつ砂漠化の進行を促してしまうような出来事をかたっぱしから潰してゆく。順風満帆かと思われた時間の旅であったが、かれの前に黒示録なるもうひとつの魔法の書をもったタイムトラベラーが登場し、使命を妨害してくる。てめー俺を邪魔したら世界がどうなっちゃうかわかってんのか、お? と憤慨するストックであるが、相手の目的はそのものまさしく世界の破滅であった。かれによるとこの大陸はもともと砂漠化にあらがうため、王家の人間を生贄にする魔法の儀式を行い続けてきたのだという。黒示録の使い手こそは先代の生贄だった。過去の生贄たちの運命に絶望をみたかれは、自分と同じ運命をたどるであろう甥を王国から連れ出し世界を滅ぼすことにしたのだ。そしてその甥に白示録を与え、自分たちの先祖たちの絶望を伝えんとしたのだ。 自らのルーツをしったストックであったが、かれは叔父と違い書の力で未来に希望をみた。ストックは仲間とともに叔父と戦い勝利する。ただしかれは、自らを救い出し外の世界をみせ、仲間たちを出会わせてくれた叔父の想いを決して忘れることはなかった。 ● というわけでこのゲームは過去に戻れる(やり直しがいくらでもきく)ゲームなので、要素の取り逃がしということがありえない。これはサブイベントコンプの大いなるモチベーションキープにつながった。キャラも気に入ったし、シナリオもこれ、かなり練られてて高クオリティなんじゃなかろうか(備忘を目的とした俺のクソサマリーでは伝わらなかったかもしれんが)。 以下こまごまとした感想
こう見ると結構目についたところは多いように思うが、それでもクリア後の余韻が良いのはすごいな。ATLUSはこんなゲームも出していたんだなあ。ちなみに次やるゲームもすでに購入済みで、それもATLUSのDSソフトだ。 2016.07.02 Saturday
| カテゴリ:感想文 |
ドストエフスキー『地下室の手記』
● 次なに読もーかなー、あっコレは薄くてすぐ読めそうだぞ、これにしよう。と選んで読んだ。『異邦人』のときと同じノリだけど、あのときと違って今回共感はゼロだった。サマリと感想を書く。 ● この手記はまず、手記著者の嗜好や思想にかんする独白で始まる。始まったはいいものの終わらない。長い。なげーよ。ともかくこの人はプライドが高く、社会的な成功に価値を見出しておらず、そうしたものにとらわれている他者たちをつねに見下している。見下してはいるのだが、そのみんなからも見下され負け続けているので卑屈でもある…ということがわかる。 そこらへんまで書き終えると、どうも手記著者は昔の出来事を思い出したようでその話に移る。それは現在40歳のかれがピチピチの24歳のころの話だ。その頃からかれは上述のようなミジンコ男だったのだけれど、気分の波のせいか、ふいに人付き合いがしたくなるときがあるのだ。そういうわけで知人の家にいってみると、そこには知人数人が集まって誰かさんの送別会の相談をしていた。著者はもちろんのことその全員を見下していたし、知人たちもかれのことは嫌っていた。ホント何で来たのお前。相談は終わり明日が楽しみだねーと話していると著者が突然言い出す「おいおいなんで僕は頭数に入ってないんだい」と。かれはみんなの相談に無視されてたことが癪に障ったので、むかついてそう言い出したのである。何なのお前。翌日の送別会でもかれは騒ぎを起こす。そもそも送別される奴も昔から気に入らなかった奴だし(ホント何で来たのお前!)、自分のヘボな現状をみんなから根掘り葉掘りされてむかついて中傷しだし、なんかみんなからよく思われてないから、逆に最後まで居座ってやろうとかやりだす。二次会はお水のお店だったんだけど、そこで働く女の子に「こんなお店で働いて恥ずかしくないのかい」などと弱い者にはとっても強いミジンコ男の鑑である。ただその女の子も豪胆で、あとからかれの家を訪ねてきてくれる。しかし転んでもタダで転び続けるこの男、たまたま気分がむかついてるときだったんで数ページに渡って彼女を侮辱しまくり帰してしまうのだった。 かれいわく、この出来事は「後味の悪い」ものだったそうだ。 ● まったく同感だよ!! いやあ、とにかく第一部の独白が長い。けれどもそれはまあ仕方ないかな。たぶんここでは思想と哲学について語りたいんだと思うから。思想というのは一個語って終わりというものではないからな。たくさんの「これに関する思想」「それに関する思想」があり、それらは他の人にとってはまったく関係ないモノ同士なんだけど、理解している本人にとってはきっちり関連しあっているのだ。「これに関する思想」を下敷きにして「それに関する思想」がなりたち、そしてさらに…というように。そうして巨大な思想の木ができて、ひとつの哲学を形成するんだよな。だから話は長くなりがちなのだ。本人にとっては繋がってる話でも、他人からしたら「話トビすぎだろ」ってことになる。「三行にまとめるか、最初にサマリをよこせ」ってことになる。 思想に関する記述を読むときは、そこのところを意識して、「話めっちゃトンでるように見えるが、前後の話の間には『以上の理論を下敷きにすると次のような理論も説明がつく、つまり…』という一節が入っているのだな」と思えば読み進めやすいと思う。だがそれは楽しく読める思想なら、の話であって俺はずっと「三行にまとめるか、最初にサマリをよこせ」って思ってた。 なんで楽しく読めないかっていうと、そりゃあやっぱり、その思想の実践者たる手記著者さんの知行合一がガバガバだからよな。社会的な成功に価値を見出していないと言うのに自分の社会的地位の低さに卑屈になっているところがまず矛盾してんじゃねーか。価値を見出してないんだったらそもそもこの手記において社会的地位に関する記述はゼロになるはずだろう。ずーっとシンタックス・エラーのあるプログラムを読んでる気分だったぜ。実行したら一行目で処理終了するっての。さっきの「これ、それに関する思想」の話でいえば、「これ」が明らかにおかしいのに「これ」を下敷きにして「それ」にいこうとするんじゃねーよ! ってことだ。 が。しかし。ドストエフスキーのまえがきによると、この主人公は「近頃めっちゃ多いタイプの人間を切り出してつきつめたもの」らしい。推測するに、ドストエフスキーさんの周りにはこういうワケワカメ星人がたくさんいて、連中をこきおろすためにこのお話を書いたのではあるまいかな。ちょっと趣味悪いと思うけど、そういうことなら目的がはっきりしてすっきりするぜ。 ● もちろん手記著者の言い分にまるっきり同意できる部分がなかったわけは全然なくって、たとえば以下のような部分はうんうんと頷ける。
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